フィルタリング/サンプリング#

Terminal System v1.25.0

デバイスから取得したデータに対してフィルタリングを行うことにより、一部のデータのみをintdashサーバーに送信することができます。これにより、送信するデータの量を削減することができます。

フィルターには、「IDフィルター」と「サンプリング」の2種類があります。以下では、IDフィルターとサンプリングを総称してフィルターと呼びます。

フィルターは、リアルタイム送信にのみ適用するか、すべての送信に適用するかを設定することができます。 これにより、フィルターにより許可されたデータポイントだけをリアルタイムで送信し、それ以外を後から再送処理により送信することが可能になります。

注釈

Visual M2M Data VisualizerでLIVEモードにしたときに表示されるのがリアルタイム送信のデータです。

フィルターは、例えば以下のように使用します。

  • 「CAN IDが0x10のデータだけを許可するIDフィルター」をリアルタイム送信のみに適用した場合

    • リアルタイム送信では、CAN IDが0x10のデータポイントのみが許可され、リアルタイムにサーバーに送信されます。それ以外のデータポイントはブロックされているため再送処理に送られます。

    • 再送処理にはフィルターが適用されていないため、残り(CAN IDが0x10以外)のデータポイントは再送処理で送信されます。

  • 「CAN IDが0x10のデータだけを許可するIDフィルター」をリアルタイム送信と再送の両方に適用した場合

    • リアルタイム送信では、CAN IDが0x10のデータポイントのみが許可され、リアルタイムにサーバーに送信されます。それ以外のデータポイントはブロックされているため再送処理に送られます。

    • 再送処理でも、CAN IDが0x10のデータポイントのみが許可され、それ以外のデータポイントはブロックされているため、残り(CAN IDが0x10以外)のデータポイントは再送処理されません。結果として、CAN IDが0x10以外のデータポイントはサーバーには送信されません。

注意

使用できるフィルターは、デバイスタイプによって異なります。

  • IDフィルターは、CANデータ 1 でのみ使用することができます。

  • サンプリングは、CANデータ 1 、GPS、MJPEGデータでのみ使用することができます。

1(1,2)

デバイスタイプとしては、CAN Transceiver、USB-CAN Interface、CANopen、PCAN-USB FD、Socket CAN

../_images/intdash-filter.ja.png

図 98 [intdash] > [フィルター]メニュー#

フィルタータイプ#

フィルターには以下の2種類があります。 フィルターを設定すると、許可された(フィルターを通過した)データだけがサーバーに送信されます。

IDフィルター

IDフィルターは、各データポイントに付与されたIDにより、許可するかブロックするかを決定するフィルターです。

IDフィルターには、「許可リスト」型と「ブロックリスト」型があります。

許可リスト型のIDフィルターは、指定されたIDを持つデータポイントだけを許可し、他のデータポイントをブロックします。

ブロックリスト型のIDフィルターは、指定されたIDを持つデータポイントをブロックし、他のデータポイントを許可します。

サンプリング

サンプリングとは、デバイスが取得したデータを一定の間隔に間引く機能です。

サンプリングを設定すると、サンプリング間隔として指定された区間で各データIDのデータポイントが1つずつになるようにデータが間引きされます。

各サンプリング区間においては、データポイントは以下のように処理されます。

  • 同じデータIDの最初のデータポイントは許可します。

  • 同じデータIDの2つ目以降のデータポイントはブロックします。

  • データIDによる区別がない場合(MJPEG)は、最初のデータポイントだけを許可します。

以下は、サンプリングが設定されたチャンネル(CH 1)において、異なる頻度を持つ3種類のCANデータ(ID 1、2、3)が間引きされる様子を示した図です。各サンプリング区間においては、ID 1を持つデータのうち最初のデータポイントが許可されています。同様に、各サンプリング区間において、ID 2を持つデータのうち最初のもの、ID 3を持つデータのうち最初のものが許可され、サーバーに送信されます。

../_images/03_filter_sampling.ja.png

図 99 チャンネル1に流れる、頻度が異なるCANデータのサンプリング例#

フィルタリング/サンプリングを設定する#

フィルターの新規作成/設定は、以下のように行います。

  1. [intdash] > [フィルター]で、[フィルターを作成]をクリックします。 または、既存のフィルターの設定を変更する場合は[詳細]をクリックします。

  2. 以下を設定します。

    CH

    フィルターを適用するチャンネルを指定します。[すべてのCHに設定する]をオンにすると、チャンネルを問わず、指定されたデバイスタイプのデータにフィルターが適用されます。

    デバイスタイプ

    フィルターを適用するデバイスタイプを指定します。(既存のフィルターのデバイスタイプを変更することはできません。)

    フィルタータイプ

    フィルタータイプを指定します。フィルタータイプについては、 フィルタータイプ を参照してください。

    有効化

    オンにすると、フィルターが適用されます。

    適用先

    フィルターの適用先を指定します。

    • フィルターをリアルタイム送信のみに適用すると、フィルターによりブロックされたデータはリアルタイム送信されませんが、再送によりサーバーに送信され、サーバーに保存されます。

    • フィルターをリアルタイム送信と再送の両方に適用すると、フィルターによりブロックされたデータはリアルタイム送信されず、自動的な再送処理もされないため、データはサーバーに送信されません。

    フィルター方式(IDフィルターの場合のみ)

    許可リストまたはブロックリストのいずれかを選択します。

    許可リスト型のIDフィルターは、指定されたIDを持つデータだけを許可(サーバーに送信)します。

    ブロックリスト型のIDフィルターは、指定されたIDを持つデータだけをブロックし、他のデータを許可(サーバーに送信)します。

    IDリスト(IDフィルターの場合のみ)

    フィルタリング対象となるCAN IDを10進表記で入力します。 カンマ区切りでIDを100個まで指定することができます。

    サンプリング間隔(サンプリングの場合のみ)

    サンプリング間隔をミリ秒(1~99999)の単位で指定します。

  3. [作成]または[変更を保存]をクリックします。

画面上部に再起動を要求するメッセージが表示された場合、設定内容は再起動後に有効になります。 [intdash]メニュー > [ステータス]の[再起動]をクリックすると、新しい設定でintdashサービスが起動され、計測が開始されます。