2. intdashにおけるドメイン、ユーザー、エッジ、計測#
My Page v3.3.0 / Meas Hub v1.6.0 / Media Explorer v1.1.0 / Edge Finder v2.7.0 / Admin Console v1.3.0
本章では、intdashを使用する際の前提として、intdashで使用する主な概念について説明します。
2.1. ドメイン(intdashドメイン)#
intdashサーバーを中心とする、1つのintdash使用環境をドメイン(またはintdashドメイン)と呼びます。
intdashサーバーに接続できるのは、そのドメインで発行されたアカウントを持つユーザーとエッジ(データを送受信するデバイス)のみです。
ドメインには、管理者(admin)ロールを持つ管理者ユーザーが1名以上存在します。
2.2. ユーザーとエッジ#
intdashに接続する存在として、「ユーザー」と「エッジ」があります。
- ユーザー
intdashを使用する人を「ユーザー」と呼びます。 ユーザーは、主にウェブアプリケーションやモバイルアプリケーションを使って時系列データの閲覧を行います。
- エッジ
センサーを使ってデータを取得するデバイスや、遠隔操作されるデバイスを「エッジ」と呼びます。 エッジは、時系列データをintdashサーバーに送信したりサーバーから受信したりします。
intdashを使用するユーザーには「ユーザーアカウント」が必要です。また、エッジには「エッジアカウント」が必要です。
2.2.1. ユーザーアカウント#
ユーザーアカウントは、intdashドメインの管理者が作成します。
ユーザーアカウントにはadmin(管理者)、member(一般ユーザー)などのロールが割り当てられます。
adminロールを持つユーザーは、ユーザーアカウントの作成や削除など、他のユーザーを管理する権限を持ちます。 通常は、adminとmemberロールが存在しますが、使用可能なロールはintdashドメインによって異なります。
ユーザーは、エッジアカウントを作成し、所有することができます。
2.2.2. エッジアカウント#
エッジアカウントは、エッジを作成する権限を持つユーザーが作成します。 通常は、memberロールのユーザーもエッジアカウントを作成できます。
ユーザーがエッジアカウントを作成すると、ユーザーはそのエッジの所有者となります。
エッジアカウントの所有者とintdashドメインの管理者は、エッジアカウントを編集したり削除したりできます。
管理者ユーザーは、エッジアカウントの所有者を変更することができます。また、エッジアカウントに所有者がない状態にすることもできます。
2.2.3. 用途によるユーザーとエッジの使い分け#
基本的に、時系列データを発生させてintdashサーバーに送信するのは「エッジ」です。 また、intdashサーバーから時系列データを受信して動作する物(遠隔操作されるロボットなど)も「エッジ」です。
「ユーザー」は、時系列データの閲覧やダウンロード、エッジの管理を行います。同じドメイン内であれば、自分の所有でないエッジのデータも閲覧することができます。
使用するアプリケーション、SDK |
認証(ログイン)に使用するアカウント |
使用する認証情報 |
---|---|---|
ウェブアプリケーション Data Visualizer、Meas Hub、Edge Finderなど |
ユーザー |
ユーザー名とパスワード |
閲覧用モバイルアプリケーション Stream Video、Stream Monitor、VM2M Viewer |
ユーザー |
ユーザー名とパスワード |
計測用モバイルアプリケーション intdash Motion |
ユーザー |
ユーザー名とパスワード |
intdash SDK for Python |
ユーザー |
APIトークン、またはユーザー名とパスワード(ユーザー名とパスワードは非推奨になる予定です) |
intdash Edge Agent、Terminal System |
エッジ |
クライアントシークレット |
重要
intdash Motionを使用する際はユーザーアカウントでログインしますが、データの取得・送信はエッジとして行う必要があります。どのエッジとしてデータを取得・送信するかはintdash Motionの設定画面で設定します。
intdash SDK for Pythonを使用する際はユーザーアカウントで認証します。 リアルタイムデータの送受信はエッジとして行う必要があるため、Pythonコード内でアップストリームまたはダウンストリームを作成する際は、どのエッジとして送受信を行うかを指定してください。詳細については、intdash SDK for Pythonのドキュメントを参照してください。
注意
以前のintdashを使用されていた方への補足
以前のintdash(My Pageアプリケーションのバージョン2.4まで)と新しいintdashでは、「エッジ」の意味が若干異なります。以下の点についてご注意ください。
新しいintdashでは、ユーザー(人)とエッジ(デバイス)が区別されます
以前のintdashでは、intdashに接続する人とデバイスを区別なく「エッジ」と呼んでいました。
新しいintdashでは、intdashに接続する人は「ユーザー」と呼び、intdashに接続するデバイスは「エッジ」と呼んで、人とデバイスを区別しています。
新しいintdashでは、エッジアカウントでウェブアプリケーションにログインすることはできません
以前のintdashでは、エッジアカウントにパスワードが発行され、エッジ名とパスワードを使ってウェブアプリケーションにログインすることができました。
新しいintdashでは、エッジアカウントはデバイス専用であるため、エッジアカウントによるウェブアプリケーションの利用は想定されていません。 そのため、エッジアカウントにはパスワードは発行されず、エッジ名とパスワードを使ってウェブアプリケーションにログインすることはできません。
新しいintdashでは、エッジアカウントの設定は所有者のユーザーが行います
以前のintdashでは、エッジアカウントを使ってMy Pageにログインすることにより、エッジアカウント自身の設定ができました。
新しいintdashでは、エッジアカウントの設定はそのエッジの所有者であるユーザーがMy Pageで行ってください。
また、adminロールを持つユーザーは、ドメイン内のすべてのエッジアカウントの設定を行うことができます。
2.3. 計測#
intdashでは、ある基準時刻を共有した時系列データポイントの集まりを「計測(Measurement)」と呼びます。
例えば、以下の図の例は、2020年9月1日9時00分00秒に開始された計測を表します。
計測開始を基準時刻として、その基準時刻からの経過時間0.10秒では速度15.0km/h、経過時間0.15秒では17.5km/h、経過時間0.30秒では19.5km/h…といったデータポイントが存在しています。これら、1つの基準時刻を持つ一連のデータポイントの集まりが、計測です。
計測には、そのデータを送信したエッジ(計測を行ったエッジ)の情報が必ず記録されます。 そのため、Meas Hub等のアプリケーションで、「特定のエッジから送信された計測だけを一覧する」といったことが可能です。
注釈
intdashは、時系列データポイントの時刻を、基準となる時刻(基準時刻)とその基準時刻からの経過時間に分解して管理します。 詳細については、 詳説iSCP 1.0 を参照してください。