2. 使用を開始する

Agentのインストール方法と、起動や停止の手順について解説します。

インストーラーは以下の環境に対応しています。

ディストリビューション

バージョン

アーキテクチャー

Ubuntu

22.04(LTS), 20.04(LTS), 18.04(LTS), 16.04(LTS)

amd64, arm64, armhf

Debian

10, 9

amd64

Raspbian

based on Debian 10

armhf

2.1. インストール

インストール先の環境で、以下のようにインストーラーを実行してください。

${DISTRIBUTION} には、 ubuntudebianraspbian のいずれかを指定してください。

$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install \
    apt-transport-https \
    ca-certificates \
    curl \
    gnupg-agent \
    lsb-release
$ sudo mkdir -p /etc/apt/keyrings
$ curl -fsSL https://repository.aptpod.jp/intdash-edge/linux/${DISTRIBUTION}/gpg | \
    sudo gpg --dearmor -o /etc/apt/keyrings/intdash-edge.gpg
$ echo "deb [arch=$(dpkg --print-architecture) signed-by=/etc/apt/keyrings/intdash-edge.gpg] \
    https://repository.aptpod.jp/intdash-edge/linux/${DISTRIBUTION} \
    $(lsb_release -cs) \
    stable" \
    | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/intdash-edge.list
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install intdash-edge

注釈

上記の手順では最新版がインストールされます。 特定のバージョンをインストールしたい場合は、最後のコマンドで以下のようにバージョンを指定してください(ディストリビューションのバージョンによりサフィックスが異なるため * が必要です)。

sudo apt-get install intdash-edge=1.23.0*

注釈

パッケージリストが更新されても現在インストールされているマイナーバージョンを使用し続けるには、以下のように /etc/apt/preferences.d に設定を追加してください。

$ cat << EOF >/etc/apt/preferences.d/intdash-edge.pref
Package: intdash-edge
Pin: version 1.23.*
Pin-Priority: 999
EOF

2.2. インストールされるファイル

デフォルト設定でインストールすると、以下のファイルとフォルダ―が配置されます。

+ /etc
  + opt
    + intdash                            # (1)
      - manager.conf                     # (2)
      - logger.conf.canopen              # (3)
      - logger.conf.nmea                 # (4)
      - logger.conf.gstreamer_h264       # (5)
      - logger.conf.mjpeg                # (6)
      - logger.conf.socketcan            # (7)
      - logger.conf.v4lh264              # (8)

+ /opt
  + vm2m
    + bin                                # (9)
    + etc                                # (10)
    + lib                                # (11)
    + sbin                               # (12)
      - intdash-edge-client              # (13)
      - intdash-edge-logger              # (14)
      - intdash-edge-manager             # (15)
    + share
      + licenses                         # (16)

番号

ファイルまたはディレクトリの説明

(1)

設定ファイルを格納するディレクトリ

(2)

Agentのサンプル設定ファイル

(3)

canopenタイプのデバイスコネクター用のサンプル設定ファイル

(4)

nmeaタイプのデバイスコネクター用のサンプル設定ファイル

(5)

gstreamer_h264タイプのデバイスコネクター用のサンプル設定ファイル

(6)

mjpegタイプのデバイスコネクター用のサンプル設定ファイル

(7)

socketcanタイプのデバイスコネクター用のサンプル設定ファイル

(8)

v4lh264タイプのデバイスコネクター用のサンプル設定ファイル

(9)

ツールを格納するディレクトリ

(10)

変更不要の静的設定ファイルを格納するディレクトリ

(11)

Agent(またはintdash-edge-logger)が使用するライブラリを格納するディレクトリ

(12)

Agentの実行ファイルとアプトポッド製デバイスコネクターを格納するディレクトリ

(13)

ネットワークでのデータ送信を行うクライアントの実行ファイル

(14)

アプトポッド製デバイスコネクター

(15)

Agentのコアであるマネージャーの実行ファイル

(16)

Agentが使用するオープンソースライブラリの情報を格納するディレクトリ

2.3. Agentの起動と終了

2.3.1. Agentの起動

Agentを起動するには以下のコマンドを実行します。

$ sudo \
   LD_LIBRARY_PATH=/opt/vm2m/lib \
   /opt/vm2m/sbin/intdash-edge-manager -C <full-path-to-the-configuration-file>

full-path-to-the-configuration-file には、プリインストールされた設定ファイル /etc/opt/intdash/manager.conf を使用することができます。 プリインストールされた設定ファイルは環境変数から設定を読み取るため、環境変数を設定する必要があります。

変数名

説明

INTDASH_EDGE_UUID

このエッジを識別するためのUUIDです。intdashサーバーから発行されたものを使用してください。(例: f90f2b42-66a5-4a57-8e99-468c36ebb6f2

INTDASH_EDGE_SECRET

認証用のシークレットです。intdashサーバーからこのエッジ用に発行されたものを使用してください。(例: sEh9ZHPoKX8QYU-v0Noe0ZPzxGBF..........................iBn5fn_eFM ) 詳細については エッジ情報の設定 を参照してください。

INTDASH_EDGE_SERVER

このエッジが使用するintdashサーバーのFQDNを指定してください(例: dummy.intdash.jp )。

INTDASH_EDGE_APPDIR

アプリケーションデータ保存先(例: /var/lib

INTDASH_EDGE_RUNDIR

一時ファイル保存先(例: /var/run

INTDASH_EDGE_BINDIR

スクリプト保存先(例: /opt/vm2m/bin

INTDASH_EDGE_SBINDIR

実行ファイル保存先(例: /opt/vm2m/sbin

INTDASH_EDGE_LIBDIR

ライブラリ保存先(例: /opt/vm2m/lib

INTDASH_EDGE_CONFDIR

設定ファイル保存先(例: /etc/opt/intdash

$ sudo \
   LD_LIBRARY_PATH=/opt/vm2m/lib \
   INTDASH_EDGE_UUID=f90f2b42-66a5-4a57-8e99-468c36ebb6f2 \
   INTDASH_EDGE_SECRET=sEh9ZHPoKX8QYU-v0Noe0ZPzxGBF..........................iBn5fn_eFM \
   INTDASH_EDGE_SERVER=dummy.intdash.jp \
   INTDASH_EDGE_APPDIR=/var/lib \
   INTDASH_EDGE_RUNDIR=/var/run \
   INTDASH_EDGE_BINDIR=/opt/vm2m/bin \
   INTDASH_EDGE_SBINDIR=/opt/vm2m/sbin \
   INTDASH_EDGE_LIBDIR=/opt/vm2m/lib \
   INTDASH_EDGE_CONFDIR=/etc/opt/intdash \
   /opt/vm2m/sbin/intdash-edge-manager -C /etc/opt/intdash/manager.conf

注釈

環境変数 INTDASH_LOG にログレベルを設定すると、そのレベル以上のログが出力されます。 設定できるログレベルは以下です。指定しない場合はinfo以上のログが出力されます。

  • debug (debug、info、warn、errorが出力される)

  • info (info、warn、errorが出力される)

  • warn (warn、errorが出力される)

  • error (errorが出力される)

  • quiet (ログが出力されない)

注釈

以下のように -c オプションを付けて起動すると、実際に使用される設定が表示されます。 表示されるのは、設定ファイルを読み込み、指定がない場合はデフォルト値を適用し、環境変数を展開した状態です。

$ sudo \
   LD_LIBRARY_PATH=/opt/vm2m/lib \
   ...
   /opt/vm2m/sbin/intdash-edge-manager -C /etc/opt/intdash/manager.conf -c

プリインストールされた設定ファイル /etc/opt/intdash/manager.conf では、デバイスコネクターは設定されておらず、Statusプラグインのみが動作します。 Statusプラグインは、以下のようにシステム情報、ネットワーク情報、Agentのステータスを取得し、intdashサーバーへ送信します。

データタイプ

データID

チャンネル

内容

String

s00

255

システム情報

String

s20

255

ネットワーク情報

String

s50

255

Agentのステータス

2.3.2. Agentの終了

Agentを終了するには以下のいずれかを行います。

  • SIGINTを送信する

  • 以下のコマンドを実行する:

    $ LD_LIBRARY_PATH=/opt/vm2m/lib /opt/vm2m/sbin/intdash-edge-manager -k
    

注意

Agentの終了処理には10秒程度の時間がかかる場合があります。

2.3.3. 参考:Agentの起動から終了までのシーケンス

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